26歳で海外駐在すると、どんな仕事と待遇が待っているか

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突然ですが「大手企業での海外駐在」と聞いて、どんな様子を思い浮かべますか?

  • 「日本と海外をつなぐ、グローバルなプロジェクト」
  • 「海外の現地の人たちとの、活発な議論」
  • 「物価が安いのでできる、贅沢な生活」

などなど。一言でいえば、 「かっこよくて楽しい駐在生活」このようなイメージがあなたにもありませんか?

実はこのイメージは、実際にとある大手IT系企業において新卒2年目で上海で駐在をした私が、学生時代に思い浮かべていたものです。まず結論から言えば、上記のイメージのことはできます。しかし、想像以上に大変なこともたくさんありました。 そこでこの記事では、若手で駐在するとどんな仕事や生活が待っているのか、赤裸々な待遇・フトコロ事情をぶっちゃけていきたいと思います。

またせっかくなので、記事の最期には人事に聞けた「駐在者として選ばれたポイント」もこっそりお伝えします。

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若手で駐在するとどんな仕事が待っているの?

まず気になるのは「どんな仕事をしていたの?」というところですよね。私はIT系の営業(法人向け)だったのですが、 「イメージ通りのグローバルなプロジェクト」と、「驚くほど小さいプロジェクト」の両極端な仕事がありました。

「グローバルなプロジェクト」って?

私がかかわったものだけでも

  • 総合商社や政府と密接にかかわるプロジェクト
  • 世界5大陸をつなぐ合同案件
  • アジア10カ国の合同案件

なんていうものがありました。細かいことは書けませんが、どれも動くお金は数億~数十億です。 各国の新聞に載るような案件もあり、やりがいのとても大きな仕事たちでした。 自分の担当案件が日本の新聞に載ったときは、うれしくていちいち親に自慢していたものです(笑) 

活躍できたの?

たしかにきらびやかな仕事でしたが、じゃあそれらの仕事を華麗にこなしたかというと、そういうわけではありませんでした。なぜなら私には「ある能力」が大きく欠けていたからです。

必要だったのは「英語でのコミュニケーション能力」

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大きい案件になると、日本中国間にとどまらないものばかりだったので、英語が必須でした。 打ち合わせ資料はもちろん、各国とのweb会議やメール、はたまた会議での議事録もすべて英語。

いくら周辺知識があっても、会話の内容が分からなくては何もできません。 なので「その場で最低限のコミュニケーションがとれる英語力」が最重要でした。

では、「最低限のコミュニケーションがとれる英語力」とは何か。簡単に分解すると、「話す力」と「聞く力」です。

「聞く力」がないことを後悔した駐在時代

英語にどっぷり漬かった経験も特にない私は「ビジネスでの聞き取る力」が大きく欠けていました。 実は、いわゆる「標準的」な英語をゆっくり話してもらえれば、大体は聞き取れます。 ただ、仕事で必要なのは「議論が盛り上がり、感情的で早口になっている人たちの独特な英語」なのです。

想像以上に全然聞き取れませんよ。特に、発音の独特な人が喋ったときは絶望です。 それに当たり前ですが、聞き取れないと話が分からないので、こちらも何も話すことができません。

打開するために必要だった能力とは

とはいえ、私もお金をもらっている以上、お給料以上のパフォーマンスを出さなくてはなりません。 ただ、一朝一夕でヒアリング能力は身に付きませんので、英語力以外の能力が必要でした。

それは何だと思いますか。

実は、情けないことに「あとで聞き直すために録音機器を駆使する能力」と「それでも聞き取れなかったことを、あとで怒られながらも聞く勇気」でした。明らかに他の人たちよりも劣っていますよね。

ただ、それだけでもなんとか食らいつき、少しずつ仕事の中身が分かってくれば、徐々に役に立てるようになってきます。 格好悪くても、諦めなかったのが良かったと思います。

そして、必死に英語を勉強し、紆余曲折を経て、最終的には自分で数億規模のプロジェクトを1つ先導させてもらえました。想像以上に楽しく、やりがいもとても大きいものでした。 …ただ、もし英語を聞き取る能力が十分あれば、もっとたくさんの大きな経験ができたのかもしれないなと今でも思います。

「驚くほど細かいプロジェクト」って?

ここまで大きいプロジェクトの話ばかりしていましたが、細かい仕事も紹介します。

主なものは、例えば「顧客の新規開拓」です。 新規開拓となると、お客さんに対して信頼も実績もありませんよね。すると、大きな仕事はなかなか手に入りません。 実際、私が売ったのは「ノートPCを1台」「ウィルス対策ソフト5人分」などでした。

ただ、現地の日系企業に売ればよかったので、言語は日本語で十分でした。社内の一部エンジニアとのやりとりに多少の英語は必要でしたが、1対1ですし、内容もメールで十分なレベルだったので問題ありません。 とすると、英語の不得意な若手が積極的に新規開拓に回されます。逆に英語ができると、通訳を兼ねてビッグプロジェクトに抜擢されることもたくさんあります。

駐在では英語力の有無が仕事の大きさに直結することはまず間違いないです。

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若手で駐在するとどんな生活が待っているの?

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さて、次は「実際どんな生活をしていたのか」というところです。 以下、実際いくらもらえて、どうやってお金が出ていくかのリアルな経験を話します。

正直いくらもらえるの?

いろいろと使えるお金を加味すると、日本円でいうと年収は7~800万円になりました。 日本にいたときは大体450万円程度だったので、単純に250~300万円アップという感じです。正直かなり多いと思います。

内訳は?

上がった分の内訳をみると「家賃補助」「海外手当」の2つが大きかったです。 ではそれぞれどんなものだったか、いくらくらいだったかを以下簡単に説明しますね。

家賃補助

発展している中国・上海において特に大きかったのは実は「家賃補助」でした。 全額出してもらっており、日本円でなんと毎月20~30万円程度(!) 実は上海は不動産バブルのような状態で、賃料の高騰がすさまじいのです。結果、セキュリティのある程度しっかりしたマンションを選ぶとそれだけで家賃20万は当たり前という世界でした。

実際、住んでいたのは1LDKと、値段の割にはそこまで大きいマンションではなかったです。ただ、マンションの敷地全体が壁での囲われており、限られた敷地への入り口には複数のガードマン、そして各棟にはオートロックという、厳重なセキュリティ体制でした。

海外手当

一方海外手当は家賃補助に比べると少な目で、2,3万程度/月でした。 ただ、これは国や地域によってかなり変わるようです。というのも海外手当は別名「危険手当」とも呼ばれ、発展途上国の方が多くなります。命張った分だけ、お金がもらえるということですね。 なので、すでに発展している上海においては雀の涙程度なんです。 実は上海は危なげなところに行かなければ治安はよく、私が住んでた町では若い女性が普通に夜歩いてたりしました。

ほかに何かないの?

個人的には意外なところでしたが、実は「海外用保険」がありがたかったです。 日本の保険会社が出しているもので、病院の受診はすべて無料。さらには往復のタクシー代まででるという優れもの。 また、日本ではなかなか保険が下りないような、病院でのマッサージなども、割と緩く保険適用となりましたので幸せです。 駐在時は、ぜひ保険会社や病院にどこまで保険適用になるか確認してみましょう。

じゃあお金は貯まった?

予想はつくと思いますが、そりゃもう全然たまりません。 お金が出ていくことがとても多いです。

例えばランチ。特に上海は物価がとても高いので、お昼に日本食が食べたくなれば、ランチでも1500円くらいなんてザラです。現地の人が通う、激安のローカル店もありますが、数日食べ続けると体調を崩しますので、そんなにいけません。 また、大きかったのが「社内接待」の費用です。特に「半分旅行気分で上海に出張に来ている出張者の相手」をするときが大変でした。

出張者は数日だけの滞在なのでそれは派手な遊びをしたがります。でも彼らは中国語は喋れないですし、土地勘もありませんので、案内人が必要です。そこで、若手が必ず連れていかれるわけです。しかもそこはしがないサラリーマン。基本、断れませんでした。さらに、取引先のお客さんを相手するわけでもないので、当然会社から経費、お金なんか出ません。 これには本当まいりました…。

若手で駐在するために求められる能力

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さて、良いことも悪いこともある海外駐在ですが、個人的には学びが多く、行ってよかったと思います。 そして、これを読んでいるあなたもチャンスがあればぜひ行ってみることを勧めたいです。

ただ、当然ながら「行きたい人が全員いける」というわけではないですよね。 では、どんな若手社員が駐在に選ばれるのでしょうか。駐在後に人事にこっそり聞いたところ、大きく3つのポイントがあるようです。

もちろん会社によって異なるとは思いますので、あくまで参考までにお読みくださいね。

若手で駐在に選ばれる3つのポイント

1,英語(TOEIC800点程度)

上で書いたとおりですが、大きなプロジェクトになるほど英語が重要になります。 ちなみに人事評価上、TOEICは最低ラインが730点で、800点以上あると好ましいとか。ちなみに私は750点くらいでした。割とぎりぎりです。

2,明るさ、コミュニケーション力

就活でさんざん聞かされるコミュニケーション能力ですが、ここでも求められます。特に駐在員は日本本社のスタッフと、現地のスタッフとの橋渡し的な仕事も求められますので、特に重要なのだと思います。

3,ストレス耐性(海外での生活経験)

ただでさえ海外では食事や生活、言葉が通じないストレスなどで体調を崩す人が多いことは事実です。

そこで私の場合は「一定期間海外で生活していた留学経験」が評価されていたようです。1年程度の留学でしたが、少なくとも1年間生活できたことが評価されたということでした。

最後に

いろいろと書いてきましたが、海外駐在に選ばれるにも、駐在後にビッグプロジェクトで活躍するにも大事なのは英語でのコミュニケーション能力です。特に、非ネイティブの人たちの早口英語に慣れるのは重要です。

とはいえ、日本で普通に生きていては、そのような機会には恵まれませんよね。そこで、留学で来ている人との関わりを意識して増やすなり、自分が留学にいくなりして、非ネイティブの人たちの英語に慣れる経験がとても大切だと思います。

「勉強」ではなく、海外の人たちと楽しくコミュニケーションとっていく環境を作り出す。これが、楽しく将来のビッグプロジェクトにつながるかもしれません。 ぜひ、積極的にそのような環境を作りげてくださいね。

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