ホテルコンシェルジュの仕事

仕事内容

円安や欧米における日本観光ブームの高まりを受けて、近年、訪日外国人数が格段に増えています。2015年度には、史上はじめて年間2,000万人を突破していて、2020年の東京オリンピックに向けて、それはさらに増加していくといわれています。

外国の人を日本に受け入れる際に、絶対に必要なものがホテルなどの宿泊施設です。訪日外国人数の高まりに合わせて宿泊施設の需要も高まっています。それに合わせて必然的に、英語をはじめとする外国語ができるホテルスタッフも数多く必要とされています。 大学の4年間ないし、それ以上を語学を磨くための持って来いの環境で過ごしてきた留学生のみなさんの中で、語学力を生かしてホテルスタッフになりたいと希望している人には、今はまさに千載一遇のチャンスの時ということができます。

ここでは、ホテルに携わる数多くの職種の中で、最も語学力や対応力が必要とされる職種のひとつ、ホテルコンシェルジュのお仕事を紹介します。

ホテルコンシェルジュは一言でいうと、「お客様の御用聞き」のような存在です。分かりやすく噛み砕くと、お客さんからの様々な要望を聞いて、最適な応えを導き出す仕事です。たとえば、「ホテルの近くでおいしい天ぷらが食べたい」、「このホテルから富士山への行き方を教えて欲しい」と言われたら、瞬時にそのルートを説明しなければなりません。

また、時には春や秋にも関わらず「雪が見たい」という困難な要望をされる場合もありますが、ホテルコンシェルジュの世界では決して「NOと言ってはいけない」という不文律が存在するため、およそ実現不可能な場合でもそれに取って変わるような、お客さんが納得する答えを探し出さなければなりません。

訪日外国人にアンケートを取ると、「国のイメージ=出会った人のイメージ」と捉える人が数多くいることからも、ホテルコンシェルジュの仕事ぶりひとつが、日本のイメージに直結するというとても大変ですが、やりがいの大きな職業です。

資格について

ホテルコンシェルジュに就くために必ず取らなければならない資格はありません。経験や勘、そして何より人を思いやる心、お客さんが何を望んでいるかを察知する力が必須な職業なので、多くのホテルが経験豊富なスタッフの中から適正がある人を配置しているという状況です。

ただ、このところの需要過多もあってそれだけでは間に合わないケースが増えていて、コンシェルジュを専門職として一から育てようという試みも大手のホテルの中から出てきています。そこで、就職や昇進のアピールとなるのが、「ホテルビジネス実務検定」などの民間の資格です。

就職に必須ということではありませんが、客観的な能力を示したり、やる気をアピールしたり、取っておいて損はない資格です。

ホテルビジネス実務検定は、日本ホテル教育センターが主催する検定で、ホテルの実務知識の体系的な理解度を測定する資格制度です。試験は2級と1級からなるベーシックレベル管理職向けのマネジメントレベルに分かれます。ここでは、最初の関門であるベーシックレベル2級を詳しく見ていきます。

試験問題は、ホテル業の基本的な知識が問われる「ホテルの基礎」、宿泊業務や飲食業務、宴会業務、調理業務、マーケティング営業などホテル業務一般に必要な知識が試される「営業業務」の2つに大別されて出題されます。トータルで200問あり、各科目の正解率60%以上、全体の正解率が65%以上で合格となります。過去の合格率は平均して7割程度と比較的合格しやすい試験になっています。

また、試験日程は毎年2回、原則として11月の第三木曜日と3月の第一土曜日に全国4都市(札幌、東京、大阪、福岡)で行われます。

※試験日程、試験内容、合格率は日本ホテル教育センターのホームページから引用

就職・転職活動

これまでは、まずホテルに就職して様々な実務経験を積んだうえで、ホテルコンシェルジュを目指すというルートが一般的でしたが、先にも述べたようにそれでは人材育成が追いつかないと、大手ホテルを中心に専門職として新卒から育成するという動きが目立つようになってきました。

実績のあるホテルコンシェルジュには、相応の待遇を用意するヘッドハンティングも目立ってきていることからも、しばらくはホテルコンシェルジュの就職・転職市場は活況のままと考えられます。

外資系ホテルの場合、コンシェルジュは英語力が採用基準に入ることが多いようです。そして、ホテルの立地やゲスト層によっても求められる英語力は異なります。観光客が多いホテル、外国人ビジネスマンが多いホテル、ファミリー層が多いホテルなどそのホテルを研究し、特徴を掴み、転職活動の際に対策すると良いでしょう。

ただし、ホテルコンシェルジュの仕事において語学力だけが重要というわけではありません。先にも挙げたように人を思いやる心やお客さんの要望を察知する力、さらにはお客さんの要望の一歩先を行くおもてなしの心ということが求められます。

この部分を大切にするか否かは、一流のホテルコンシェルジュになれるかの成否を分けるポイントになるのではないでしょうか。


ピックアップおすすめ記事

人気記事ランキング

お仕事辞典記事一覧 〉

Facebookで情報配信中


フィリピン就職するなら

留学ドットコムのフィリピン就職サポート