通関士の仕事

仕事内容

貿易をするには、各国で通関と呼ばれる場所の許可を得なければなりません。通関の役割は関税の徴収、輸出入できない物品(薬物など)の国内への流入阻止と国外への流出阻止、輸出入の実態の把握など多岐に渡ります。その通関で実質的な作業を担うのが通関士です。

通関士とは、関税での手続きを輸出入業者に代わって請け負う仕事です。海外から日本に物品を輸入する際、あるいは日本から輸出する際には必ず通関の許可を取らなければなりません。その許可を取るための必要な書類の作成などが主な業務になります。具体的には、通関手続きの代理、書類の作成代行、申告された貨物量などの審査などがあります。

また、万が一、通関で許可が下りなかった場合などの通関上のトラブルにも対処することも重要な仕事のひとつです。通関上の手続きの代理にしろ、貿易にまつわるトラブルの解決にしろ、その仕事はスムーズな貿易にはなくてはならない仕事です。いまや輸出入の総額で150兆円を超える貿易大国の日本において、影の立役者のような存在なのです。

資格について

通関士になるためには、国家資格である通関士の資格を取得する必要があります。ここでは、通関士の試験について詳しく紹介していきます。

通関士は、先にも述べたように財務省が認定する国家資格です。通関士試験は昭和42年から毎年1回、概ね10月上旬に行われています。

試験科目は以下の3つからなります。

(1)関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法

(2)通関書類の作成要領その他通関手続きの実務

(3)通関業法

ちなみに、(1)のその他関税に関する法律は、以下の3つからなります。

・関税暫定措置法

・日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第6条に基づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定の実施に伴う関税法等の臨時特例に関する法律

・コンテナーに関する通関条約及び国際道路運送手帳による担保の下で行う貨物の国際運送に関する通関条約(TIR条約)の実施に伴う関税法等の特例に関する法律

いずれも、貿易に関わる法令の知識を試される問題です。より詳しく知りたい人は、税関のホームページを参照してください。

試験は、北海道、新潟県、東京都、宮城県、神奈川県、静岡県、愛知県、大阪府、兵庫県、広島県、福岡県、熊本県、沖縄県の全国13ヶ所で受けることができます。合格率は毎年10%前後になっています。

また、通関士は輸出入業の代理業なので、必然的に業務では英語を使います。書類上でのやり取りがほとんどなので、英会話はあまり必要ありませんが、英語の読み書きは業務上必須になります。通関士の資格を取得した後、通関業者に就職する際は、語学力がアピールポイントになります。留学経験だけではなく「TOEIC」などの目に見える指標を示すことが重要です。

※通関士試験の試験日程、試験科目、試験会場は税関ホームページから引用

就職・転職活動

通関士は、弁護士や税理士と違って独立開業ができる資格ではありません。そのため、通関士として働くためには通関業者に入社する必要があります。注意したいのは入社する通関専門会社によってその待遇がまったく違うという点です。

たとえば、大手の通関業者では30歳台で年収700万円なのに対して、中小の通関業者ではその半分ほどといった例も報告されています。入る会社によって同じ資格を持っていてもまったく待遇が違うので、入社を考える際には、その会社の規模や待遇を綿密に調査してから臨むことをおすすめします。

また、通関士の資格は他業種への転職にも有利に働くケースがあります。たとえば、商社がそれにあたります。商社の仕事は知識として通関業務を知る必要があるため、社員に通関士の免許の取得を奨励したり、通関士の資格を持った人を積極的に採用したりしています。商社に関わらず、メーカーや国際物流業者など貿易を扱うどの分野の会社でも、その資格や知識は無駄にはならないでしょう。




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